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マグネシウムダイカストは、軽量で比強度が強いのが特徴。高い減衰能と精神性、衝突時の耐くぼみ性に優れ、実用金属の中でも特に軽量です。アルミの比重約2.7と比較すると、約1.8と非常に小さく、近年の軽量化ニーズで生産量が増加傾向にあります。
さらには、切削抵抗がアルミニウム合金の約半分であり、加工の面でも切削性が良好な資材です。
ダイカスト材料で比重を比べてみましょう。
このように、マグネシウムはアルミニウムより33%軽く、亜鉛より73%も軽いのが特徴です。
軽量化したいノートパソコンやカメラなどには、マグネシウムダイカストがよく使われています。
軸剛性は、棒材料で言えば「縦弾性係数(ヤング率)」で示されます。以下がそれぞれのヤング率です。
このヤング率から、マグネシウムダイカストは、アルミニウムダイカストより37%伸びにくいということが言えます。
棒材料における曲げ剛性は、両端支持して曲げる強さを指すため、「横弾性係数」のことです。ヤング率とポアソン比によって計算すると、以下のようになります。
このことから、マグネシウムダイカストはアルミニウムダイカストより39%曲がりやすいことになります。
せん断剛性は、横弾性係数G×断面積A/長さLで計算することができます。
計算すると、
マグネシウム:アルミニウム:亜鉛=1:1.6:2
となるので、マグネシウムダイカストはアルミニウムダイカストよりも、39%せん断破壊しやすいと言えます。
鋳造温度における単位重量当たりの熱量は、マグネシウム合金の方が大きくなります。しかし、実際の鋳造ではマグネシウム合金はアルミニウム合金の2/3の熱量しかなく、凝固が速くなるのが特徴です。
このことから、マグネシウム合金にはアルミニウム合金より最低でも2/3の充填時間をとる必要があります。
アルミニウムダイカスト合金は結晶合金なので、固液共存領域はほぼ存在しません。一方、マグネシウムダイカストの実用合金は、すべてが亜共晶合金です。
またマグネシウムダイカスト合金は、最も固液共存域が広く約100℃となっており、充填や凝固過程で湯の年度が上昇し、充填過程では湯廻りの低下が発生しやすくなります。つまり、凝固過程では製品全体に圧力を伝播させることが難しく、肉厚部の鋳巣や外引け、割れ、漏れなどが発生しやすいと言えます。
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