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ダイカストを大きく2つに分けると「コールドチャンバーダイカスト」や「ホットチャンバーダイカスト」に分類されます。ここではこれらダイカストの特徴を解説します。
コールドチャンバーダイカストは、射出部が溶湯中にないタイプです。射出部と保温炉は分離しているのが特徴で、加熱せずにダイカストされます。
サイクル毎に保温炉からラドルまたは自動給湯機によって溶湯が運ばれていきスリーブに入れられ、油圧作動するプランジャーによって金型に金属が押し込まれる仕組みになっています。
幅広い素材に対応できます。主に高融点の金属や合金を使用する場合は、ホットチャンバーダイカストではなくコールドチャンバーダイカストが選択されることになります。
高融点の金属や合金であれば、すべてコールドチャンバーダイカストが向いているとはいえませんが、一例として、アルミニウム、真鍮、銅などがあり、この他にも多くの素材に対応しているのが特徴です。
鋳造圧力を高くできるため、大型のマシンで大型製品を製造可能なのがメリットです。また、高融点合金の鋳造が可能なことや、ホットチャンバーダイカストと比較すると汎用性が高いのもコールドチャンバーダイカストのメリットといえます。
複雑な形の部品を作るのにも向いている方法です。コールドチャンバーダイカストと比較すると、単純な設備であることから、設備コストを抑えることもできます。
鋳造のサイクルごとに注湯を行わなければならないのはデメリットです。注湯に時間がかかってしまうことから鋳造サイクルの効率はホットチャンバーの方が優れています。
また、大型の製品を作るのにも向いている方法ではありますが、大型であるほど冷却に時間がかかるのも一つのデメリットといえるでしょう。
ホットチャンバーダイカストと比較すると導入コストは抑えやすいのですが、これはどの程度の規模の製造施設を導入するかによって異なります。そのため、大規模施設を導入する場合は思いのほかコストが抑えられないことも多いです。
ホットチャンバーダイカストとは、溶湯の中に加圧室があり、加熱された状態からダイカストを行う方法です。ポットの溶湯中に沈んでいる射出部から溶湯が押し出されて行き、ノズルを通って金型に運ばれます。
対応できる素材は、おもに低融点合金です。亜鉛合金、銅、鉛などが挙げられます。
コールドチャンバーダイカストと異なり、給湯工程がありません。そのため、鋳造サイクルが速いのがメリットです。 また、溶湯中から射出成形するため途中で空気を巻き込んでしまう心配がないことや、鋳造圧力が低いために金型に負担をかけにくいメリットもあります。
空気を巻き込まない特徴は、気泡を発生させたい部品を作る際にデメリットになることがあります。
また、低融点合金には向いていますが、高融点の金属・合金などに対応できないのもデメリットです。
それから、コールドチャンバーダイカストと比較すると設備が複雑になることから、導入にコストがかかるのもデメリットといえるでしょう。
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