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ダイカスト製品を製造するにあたり、アルマイト処理を施すことがあります。ここでは、アルマイト処理とは何か、またアルマイト処理を行うことによって期待できるメリットや、注意点などについて解説します。
アルマイト処理とは、アルミダイカスト製品に施される表面処理のことをいいます。 ダイカスト製品には実に多くの種類があり、自動車やEV、半導体などの分野で欠かせないものです。なかでも、アルミダイカストは軽量であることに加え、耐食性に優れていることからダイカスト全体でみても占めている割合が多いといえます。
アルマイト処理は、めっき調理のように内部に皮膜を生成しない方法とは異なり、内部に皮膜が浸透する形で外部・内部の両方に皮膜を生成するのが特徴です。アルマイト処理を施すことにより、耐食性や耐摩耗性が向上するなどの効果が得られます。
ダイカストのアルマイト処理を行うことにより、さまざまなメリットが得られます。代表的なメリットは以下のとおりです。
アルマイト処理によって耐食性を高めることが可能です。アルマイト処理を施す前のアルミダイカスト製品は、水や酸素と反応した場合に腐食してしまいます。 ですが、アルマイト処理によって腐食・変色といったものを防げるようになるのがメリットです。
もともとアルミニウムは高い硬度を持ちます。ですが、アルマイト処理をすることによりさらに硬度を高め、摩耗に耐えられるようになります。
アルマイト皮膜には吸着性があります。この吸着性を利用する形で染料による着色ができるのもメリットです。
アルミニウムは電流が流れる材質なのですが、アルマイト処理によって製品の表面に絶縁性を持つ酸化被膜を作ることが可能です。これにより電流が流れなくなります。
ダイカストのアルマイト処理を行う場合、いくつか注意しておかなければならないことがあります。以下を確認しておきましょう。
アルマイト処理はすべてのケースで行えるわけではありません。アルミニウム合金にはケイ素が多く含まれているのですが、ケイ素の含有量が多い場合、アルマイト処理の難易度が高まってしまいます。皮膜の厚さにムラができることもあるため、注意が必要です。
アルマイト処理による酸化皮膜は紫外線や高温の影響を受けやすい特徴を持っています。そのため、アルマイト処理を行ったとしても退色を防ぐのは難しく、材料・加工過程で表面が灰色になることがある点にも注意が必要です。
アルミダイカストをアルマイト処理することによって、耐食性や耐摩耗性は高まりますが耐熱性が低いのが難点です。そのため、高温になるとクラックと呼ばれるひび割れが生じてしまうことがあります。 クラックが発生すると、被膜が剥がれやすくなってしまうのは注意しておきたいポイントです。さらに、アルマイト処理したアルミダイカストは柔軟性も低いことから、加工する際に皮膜の剥がれが生じることもあります。
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