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ダイカスト金型の鋳造工程において、金型内の冷却機構は重要。冷却機構が安定していなければ、鋳造不良を回避して設計どおり鋳型を成形することはできません。ここでは、ダイカスト金型の冷却の基本知識と、冷却システムを向上させるための取り組みについて紹介します。
ダイカスト金型は、金型の中に高熱で溶かした金属を流し込んだ後、冷やし固めて鋳物を成形するという鋳造方法です。溶融金属を冷やす工程がなければ成形することはできません。
ダイカスト金型の冷却の仕組みと、冷却が適切に行われない場合どのような問題が起こりうるのかをまとめました。
ダイカスト金型における冷却は単に「冷やす」のではありません。金型に冷却水を供給すると同時に排水を行うための回路が備えられています。冷水により鋳物を冷却した後は、温度上昇した水を回収する必要があるからです。そのため、金型には冷却管や冷却水穴が設置されており、パーツの一つひとつが冷却回路を構成し、金型内の温度を一定に保つため働いています。
金型の冷却が適切に行われない場合、鋳物の成形が均一にならずムラが発生したり、成形の際に局部的な力が加わり成形不良を起こすリスクがあります。金型内の冷却機構に安定性が低い場合も同じく危険です。こうした状況が続くと、金型自体が壊れる原因を作ってしまうことになります。パーツ別に見ていくと、冷却穴の腐食割れ、金型表面のヒートクラックによる水漏れといったトラブルに見舞われます。
ダイカスト業界では、金型における冷却トラブルを起こさないように、冷却機能を向上させるさまざまな取り組みが行われています。
例えば「冷却穴の保護カバー部品の開発」。極薄の冷却穴用部品を冷却穴の先端に組込むことで、冷却穴の腐食割れや水漏れの課題を解決。また、冷却穴型の薄肉化により、冷却効率の低下を抑制できるようになりました。
熱交換という観点からのアプローチで、熱伝導性率の異なる材質の導入し、冷却装置の改善を図る試みも行われています。
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